デザイナーとは、問いを設定し、その問いを解決する人である
本書にも書かれているのですが、
デザイナーは「ビジュアルを整える人」というイメージを持たれていました。
私の頭の中は、まさにその通りでした。
椅子製作を例に出すと、
椅子の機能面やターゲットがほぼ決定している詰めの段階で、
使ってくれる人(以後、ユーザーと略)が椅子を手に取って感じるイメージであったり
企業のブランドイメージを椅子の形に組み込んだりという部分だけでした。
本当に失礼な言い方をすると、ナルシストだと。
けれど、本書を読んで違うのかもしれないと考えさせられました。
与えられた課題を解決するだけでは不十分で、
課題そのものを設定するところから関わってこそ、
本当の意味でのデザイナーと言えます。
以前デザイン思考について学んだのですが、理解していなかったようです。
それに、「創るコンサル」として必要だと思うスキルを学び、
問題を創り出して仕事を生み出す。
私がやろうとしていることにズバリです。
人が成長するために必要不可欠な「学びと経験」を問題の源泉として、
何が課題なのか?
それをどのように解決するのか?
そして、そこからどう発展させるのか?
これから大都市だけでなく、地方都市でもデザイン思考が必要になると私は考えています。
「創るコンサル」が広がれば間違いなく地方都市の仕事は多様性を持ち、
どこに住んでいるか?は重要ではなくなる。
その考えとは裏腹に、劣等感からくる自信の無さ。
それが自分の取り組みを信じきれない時があります。
けれど、本書のこの言葉を見て少し吹っ切れたかもしれません。
「優れたデザイナー」になるためには、「自分の主観に自信を持っていること」
私の根本的な性格や、育った環境など色々なことが影響して自信を持ちきれないでいる。
それでもいいから、
「創るコンサル」の取り組みを広めれば多くの人が家庭や健康に影響されない仕事環境を作れる。
毎日少しずつ自分を信じて、取り組んでいこうと。
ダメなところも、弱さも全てさらけ出し、
毎日少しずつ「創るコンサル」の自分を育てていこう。
この本はテクニックの本ではなくて、
デザイン思考という考え方に焦点を当てた本だと著者の方がおっしゃっています。
考えずに自分が全て正しいと盲目的に信じるのではなくて、
自分と向き合いながら、悩みながら道を模索する。
そうして見えてきた道を信じてあげる。
究極の自分の応援団は自分です。
これからの自分の進む道に迷った方にも読んで貰いたいなと思う本です。